書道

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天行健
波羅

几帳面な性格から字を書くのも丁寧で,小学校から習い始めた書道を高校卒業するまで毎週ずっと続けていました。小学校の校内コンクールでは銀賞まで取ることができました。金賞だったライバルとは今でも親友で,毎年連絡を取り合っています。

高校では人数が少なく廃部寸前だった書道部に入り,字をきれいに書くだけでなく,芸術としての表現を学びました。古典の臨書では,光明皇后の「楽毅論」,空海の「風信帖」,王羲之の「孔侍中帖」などが印象に残っています。半紙だけでなく,畳一畳ほどの全紙にも書きました。右手にやや大きな筆を,左手に墨を入れた洗面器を持って書きますが,夏はエアコンや外からの風で紙がめくれます。仕方なく窓を閉めると暑いので,汗が紙に垂れないよう,タオルを頭に巻いて書くという,思えば変な格好でした。淡墨という薄めた墨でにじませて,大きな文字を書いたこともあります。勢いのある線を出そうとして強く書くと,よく墨がはねていました。

墨の独特のにおいが部屋に広がり,白い紙を前にすると,悩みや迷いがいったん置き去りになります。途中まで上手く書けても後半で失敗することが何度もあり,その時は,次こそ!と思って書き続けています。

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